腎臓病の食事管理はたんぱく質制限|便利な宅配弁当も

腎臓の機能が失われてしまうリスクを持つ、腎臓病。一度病気にかかったら病院・クリニックでの治療はもちろん、日常生活から上手に病気と向き合っていくことが必要になります。

日常生活において私たちが気をつけることと言えば、やはり食事。食事管理を意識していないと病気の進行を早めたり体調不良を起こしてしまったりするため、栄養バランスをきちんと考えたうえでの食事療法も欠かせません。

そこで今回は、腎臓病と適切に向き合うために気をつける食事のポイントと、食事管理に役立ってくれる便利なサービスについてご紹介します!

1.腎臓病とは?

まずここで、「腎臓病とはどんな病気か?」についてご説明します。

腎臓病とは、何らかの原因で腎臓の機能が正常に働かなくなる病気のことです。症状が進行すると「腎不全」という病気に発展し、状態によっては機能の回復が見込めないほどに深刻化してしまうリスクもあります。

(1)急性腎不全と慢性腎不全

腎不全は基本的に「急性腎不全」「慢性腎不全」に分けられ、それぞれ発症のメカニズムや症状の進行が違ってきます。

急性腎不全とは、突然腎臓の機能が衰えてしまう病気です。尿の出が悪くなったり通常以上に増えたりし、入院しての治療が必要になります。また、治療の結果次第では腎臓機能の回復が見込める点が、急性腎不全の特徴です。

これに対し、慢性腎不全では腎臓の機能が回復する可能性は期待できず、症状がゆっくりと進行するという特徴があります。急性腎不全と同じように、腎臓機能の低下に加えて顔や足のむくみ、疲れやすさ、食欲減退、皮膚のかゆみなどの症状が目立つようになります。

どちらにおいても早期発見と早期治療が何よりも大切なポイントになります。

2.腎臓病に対する食事管理で、必要なポイントとは?

腎臓病と向き合っていくなかで、病院・クリニックでの治療はもちろん必要になりますが、日々の食事管理もとても大切です。特に症状の進行を遅らせることが求められる慢性腎不全に対応するには、現在の腎臓の状態に負担をかけない食事が求められてくるためです。

病院でも食事管理についてきちんと指導を受けるかと思われますが、ここで一度確認しておきましょう。

(1)たんぱく質を控える

身体が健康な状態であれば、私たちは炭水化物とたんぱく質、脂質をバランスが良い状態で食べるように推奨されていますが、腎臓病にかかっている場合では事情が違ってきます。腎臓の機能に必要以上の負担をかけないことがポイントとなってくるため、普段は問題なく接していた栄養素に対し、適度な制限を設けなければいけません。

特に腎臓病の食事において、たんぱく質の制限はとても重要なポイントです。

本来、腎臓には老廃物をろ過して体外排出にまで手助けする役割があります。腎臓が処理する老廃物には尿素と窒素があり、これらはたんぱく質を食べたときに分解されます。しかし、ここでたんぱく質を取りすぎてしまうと尿素と窒素が許容範囲を超えてまで多く作り出されることから、腎臓に負担がかかってしまうのです。

それを避けるためにも、たんぱく質を適量内に抑えた食事を心がけましょう。食品に対するたんぱく質の量を確認し、日々の食事に活かしていくといいでしょう。

(2)塩分やカリウム、リンを控える

たんぱく質に加え、塩分やカリウム、リンを控えることも、腎臓病の食事管理には必要なポイントです。塩気の強い食事をとると身体は大量の水分を欲しがり、腎臓に負担がかかるリスクが高まります。また、カリウムのとりすぎは手足のしびれや不整脈の原因であり、リンのとりすぎは骨を弱くさせる原因です。

カリウムは生野菜や果物に、リンは市販のお菓子やインスタント食品、乳製品などに多く含まれています。ご自分にとってどれくらいが適量なのか調べ、食べ過ぎないように気をつけていきましょう。

(3)適正カロリーを守って食事する

腎臓病の食事管理は制限が多いことから、一見ダイエット中の食事よりも厳しく感じられるかもしれません。しかし、それでも適量を守った食事をきちんととらなければ、かえって腎臓に負担をかけてしまうリスクも高まります。だからこそ、制限は多くともカロリーを減らしすぎない食事管理が必須条件になります。

特に腎臓病の食事管理にはたんぱく質の摂取量を調整する必要があることから、その分カロリーが大幅に減ることが避けられないのが現状です。減った分は糖質や脂質で補い、1日1,600カロリーを目安にした食事を意識しましょう。

(4)状態に合わせた制限を知る

腎臓病の症状は人によって個人差があるため、適切な食事管理を進めるには適切な制限量を知る必要があります。制限しすぎて体調を崩したり制限を緩めて症状を進行させたりするリスクがないよう、ご自分にとってどれくらいの制限が条件になるのかを知っておきましょう。

病院・クリニックでもアドバイスを受けられますが、インターネット上で調べることも可能です。ステージと症状のレベルを入力すれば、必要な制限の数値を出してもらえるので、ぜひ利用してみましょう。

3.腎臓病の食事管理が難しいなら、宅配弁当サービスがおすすめ

腎臓病対策に向けた食事管理では、たんぱく質と塩分、カリウム、リンを控えた食事が必須条件になります。でも、自分で栄養素の数値を確認したり食事を用意したりするのは、さすがに難しいもの。現状で食事管理がしっかりできているかわからなくなり、ストレスを抱えてしまう方も少なくないでしょう。

そんなときには、宅配弁当サービスで食事管理をすることがおすすめです。

(1)状態に合わせた美味しい食事を用意してもらえる

宅配弁当サービスは高齢者向けの食事サービスという印象が強いものですが、現在では事業の多角化が進み、普段の食事やダイエット食、糖尿病や高血圧対策に向けた食事サービスも展開しています。もちろん腎臓病の宅配弁当も出している業者も多いため、自力での食事管理が難しい方は利用してみるといいでしょう。

管理栄養士とプロの調理師が提携し、栄養バランスの整った美味しい食事を定期的に食べられるようになります。食事に対して悩みや不安を持たずに病気と向き合っていけて、身体と心の余裕も生まれていくでしょう。

腎臓病の食事管理には、通常とは比べ物にならないほどの制限が生まれてきます。今回ご紹介した栄養素の制限だけでも、途方に暮れてしまう方は少なくないのではないでしょうか。ストレスをなくして食事管理を進めていくなら、ぜひ宅配弁当サービスを試してみることをおすすめします。

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