配食サービス店舗を選ぶ7つのポイントとは?【高齢者も安心】

配食サービス店舗を選ぶ7つのポイントとは?【高齢者も安心】

配食サービス店舗は、ここ数年でどんどん増えてきました。あなたの家の周りや、ご両親が住む実家のそばにもたくさんの店舗があると思います。

似たような言葉ですが『配食サービス』と『宅配弁当』には違いがあります。それは、

配食サービスとは

●毎日・毎食届けてくれる
●配達時の見守りサービスなどがある

宅配弁当とは

●○○食セット販売などまとめて届く
●冷凍のお弁当

です。大手の店舗で分類すると、下記のような分け方になります。

このほかにも、個人店舗や(社)日本配食サービス協会のような団体に所属して、運営をしている店舗さんや、高齢者向けの宅配弁当『おしどり宅配食』などもあります。

でも、結局、どの店舗のどのお弁当を選んだらいいのか?ってちょっとわかりづらいですよね?

というわけで、今回の記事では、配食サービス店舗を選ぶときのポイントを7つに絞ってご紹介します。

配食サービス店舗を選ぶ7つのポイント

配食サービス店舗を選ぶ7つのポイント

高齢者向け配食サービス店舗を選ぶポイントは以下の通りです。

高齢者配食サービス店舗を選ぶ7つのポイント

1. 食べる人の健康状態にあった食事を考えて選ぶ
2. 持病がある方は病院の先生の指示に従う
3. お食事をする方の噛む力や飲み込む力は?(嚥下食の対応は?)
4. ご利用回数は?
5. 見守りサービスは必要か?
6. 大事なポイント料金を確認|支払い方法も
7. 味だけじゃない!試食で確認したいポイントは?

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

1. 食べる人の健康状態にあった食事を考えて選ぶ

食べる人の健康状態にあった食事を考えて選ぶ

まずは、どんな方が、どういう目的で召し上がるのか?を考えてみましょう。特に高齢者向けの配食サービスであれば、若い方と違って、制約が多くなることもあります。

なので、利用される方の用途に合わせた食事を、まずは考えてください。

ご利用者さんが必要なお弁当は、次のうちどちらでしょうか?

ご利用者さんが必要なお弁当は?

(1)一般のお食事として利用したい
(2)心臓病/糖尿病/腎臓病などの治療食として利用したい

特に、お食事に制限がなく、毎日の食事として利用したいということであれば、普通食を選びましょう。

塩分や糖質に、制限が必要な場合は、病院の先生の指示に従う必要があります。

2. 持病がある方は病院の先生の指示に従う

持病がある方は病院の先生の指示に従う

特に食事制限が必要ない場合はいいのですが、なにか持病を持っていて、病院の先生から

「カロリー減らして下さい」
「たんぱく質を制限して下さい」

と言われている場合は、指示に従い、そういうメニューを用意している店舗を選ぶ必要があります。

冒頭でご紹介した宅配弁当サービスの店舗などは、例外なく、こういった特別食にも対応しています。

また「塩分制限食だと薄味で美味しくないので、ストレスがたまってしまう」という声も聞きますが、近年の宅配弁当は、そんなこともありません。

出汁を効かせた味付けなど工夫して作っているので、安心してください。

糖質や塩分を調整したお弁当は、見た目は同じでも、中身は下記のように全然違います。

糖質制限食

糖質を制限する必要がある人向けに、糖質を制限したお弁当。糖質15g以下などに設定されている。ダイエット目的で利用されることも多い。

塩分制限食

塩分を制限する必要がある方向けのお弁当。が気になる方向けのお弁当。塩分2.0g以下でも、減塩でも出汁や香辛料で物足りなさを軽減している。

たんぱく質&塩分調整

たんぱく質を制限する必要がある方向けのお弁当。(たんぱく質10g以下/塩分2.0g以下/カリウム500mg以下)など、栄養価をコントロール。

まずは、ご利用される方の健康状態に注意してください。宅配店舗の担当者に相談すれば、そういったメニューを紹介してくれます。

3. お食事をする方の噛む力や飲み込む力は?(嚥下食の対応は?)

お食事をする方の噛む力や飲み込む力は?(嚥下食の対応は?)

ご利用者さんが、噛む力や飲み込む力が、弱っていらっしゃる場合もあります。

その場合は、おかずをあらかじめ食べやすいように、好みの大きさに細かくしたお弁当を宅配してくれるサービスがあります。

噛む力・飲み込む力への3つの対応は?

(1)刻み処理
(2)トロミ処理
(3)ムース食・やわらか食

まずは、ご利用者の現在の状態を、下記のやわらかさの基準で確認します。

刻み処理が必要なのは、下記区分の2:歯茎でつぶせるが該当します。

ムース食は、下記区分の3:舌でつぶせる状態で、やわらか食は、その中間になります。

区分 1:容易に噛める 2:歯茎でつぶせる 3:舌でつぶせる 4:かまなくて良い
噛む力 固いものや大きいものはやや食べづらい 固いものや大きいものは食べづらい 細かくまたは柔らか
ければ食べられる
固形物は小さくても
食べづらい
飲み込む力 普通に飲み込める 物によって飲み込み
づらいことがある
水やお茶が飲み込み
づらいことがる
水やお茶が
飲み込みづらい
食品での
目安
主食 ご飯〜やわらかご飯 やわらかご飯〜全がゆ 全がゆ ペーストがゆ
主菜 豚の角煮 煮込みハンバーグ 鶏肉のそぼろあん 鶏肉のうらごし
焼き魚 煮魚 魚のほぐし煮
(とろみあんかけ)
白身魚のうらごし
厚焼き卵 だし巻き卵 スクランブルエッグ やわらか茶碗蒸し
(具なし)
副菜 にんじんの煮物 にんじんの煮物
(一口大)
にんじんのつぶし煮 うらごしにんじん
デザート りんごのシロップ煮 りんごのシロップ煮
(一口大)
りんごのシロップ煮
(つぶし)
やわらか
アップルゼリー

(日本介護食品協会より引用)

(1)刻み処理

まずは、噛む力への対応として、おかずを細かくしてくれる『刻み処理』というのがあります。

刻みの種類は、以下の3つです。

●ひとくちサイズ
●中刻み
●極刻み

冷凍弁当では難しいですが、毎食、届けてくれるタイプの『高齢者向け配食サービス店舗』であれば、どこでも対応してくれるので、ご利用者さんの状態に合わせて、無料で対応してもらえます。

(2)トロミ処理

こちらは飲み込む力が弱くなった方への対応サービスです。

飲み込みを助けるために、あらかじめ、おかずにトロミを加えて、飲み込みやすくしてくれるサービスです。

先ほどの『刻み処理』と、こちらの『トロミ処理』を合わせて、同時にお願いすることも可能です。

(3)ムース食・やわらか食

ムース食・やわらか食は、刻み処理では噛むのが難しい方向けのお弁当です。

やわらか食とムース食の違いは、以下の通りです。

よりやわらかいのは、ムース食ですが、完全に見た目がムース状になので、食べる喜びに欠けるという方もいます。

なので、ご利用者様や店舗スタッフとも確認して、選ぶことをオススメします。

やわから食とは?
やわらか食

特徴:歯茎でつぶせる柔らかさ

噛む力や飲み込む力に不安のある方用に、凍結含浸法という調理法で、見た目はそのままにやわらかく仕上げたお食事。食べやすさだけではなく、見た目にもこだわって作られたのが、やわらか食です。箸でも切れて、スプーンで潰せる、といったやわらかさで、食材本来の食感も残しているため、食べ応えもあるお食事です。

ムース食とは?
ムース食

特徴:舌でぶつせる柔らかさ

一度、調理が完成したおかずを細かくすり潰して、ムース状に固めたもの。やわらか食よりもやわらかい。ムース状の仕上げなので、見た目は、まったく違うものに仕上がっています。が、味は、たとえばカボチャの煮付けだったとしたら、ちゃんとカボチャの煮付けになっています(笑)。

やわらか食は、一部の店舗で取り扱いがないものの、ムース食は、ほぼ全部のお店で扱っています。

4. ご利用回数は?

ご利用回数は?

店舗や業者さんによって、一週間分をまとめて届けてくれるところと、毎日・毎食単位で、届けてくれる店舗があります。

利用回数は?

(1)1週間分をまとめて届けてもらうようにするか?
(2)毎日届けてもらうようにするか?

配食サービス店舗でも、お願いすれば、○○食セットの冷凍弁当を一週間に一度などで、持ってきてもらえます。

出かける用事があって、毎日、受け取るのが面倒な場合は、そういう利用の仕方もOKです。

●一食ずつパックされて、まとめて冷凍保存で届くもの
●毎日、冷蔵品をお弁当箱に詰めて、見守りサービスを兼ねて配達してくれるもの

念の為、それぞれのメリットデメリットも押さえておきましょう。

(1)1週間分をまとめて届けてもらう場合

一週間分届けてもらえるメリットは、毎日、家にいなくてもいいことです。玄関先に宅配ボックスを設置しておけば、置き配してもらえて便利です。

逆に注意点もあります。

一週間まとめて頼む場合には、たとえば水曜日と金曜日は施設に行くからお弁当が必要ない。ということなっても、急にキャンセルができないので注意しましょう。

(2)毎日、届けてもらう場合

毎日、届けてもらうサービスは、配食店舗の配達員が手渡しすることが基本です。なので、お弁当をお届けした時に、ご利用者様の様子を観察してもらえる『見守りサービス』という側面を持っています。

じつはこれが、お弁当を毎日届けてもらえることの最大メリットです。

ただ、その時間は『絶対に家にいないといけない』ので、習い事や買い物など、出かける予定が頻繁にある人には、逆にデメリットになる場合もあります。

ご利用者さんの都合によって、どちらのタイプにするか?選択しましょう。

5. 見守りサービスは必要か?

見守りサービスは必要か?

特に独居されている高齢者の方の家族にとっては、離れて暮らすご両親のことは心配ですよね?

毎食、ご利用者さんの様子を配達員さんが確認しながらお届けするサービスには、お弁当のお値段以上の付加価値があります。

ここでは、前述した見守りサービスについて、もう少し詳しくお伝えします。

見守りサービスとは?

(1)食事管理+見守り=一石二鳥のサービス
(2)さらに進化する見守りシステムも併用

(1)食事管理+見守り=一石二鳥のサービス

お弁当をお届けに上がる際に、ご利用者さんの安否などを確認するサービスをおこなっている店舗さんもあります。

実際に、わたしの義理の父も、この「見守りサービス」によって、脳溢血で倒れているところを発見し、通報してもらったおかげで、一命を取りとめたことがあります。

ぜひとも積極的に活用して欲しいです。

最近では、お弁当をとってくれれば、安否確認は無料。というところも多いので、食事の管理もできて、安否確認もしてもらえる、ということで一石二鳥のサービスですね。

(2)さらに進化する見守りシステムも併用

日本配食サービ協会が代理店として普及している、今までに無い電力から認識する、見守りシステム(ネットミル)遠くで暮らすご両親を1ヶ月で3000円という料金で安心をお届けするサービスです。

配達時の見守りと、IOTを活用した24時間の見守りで、離れて暮らすご両親がいる方も安心ですね。

こちらも検討していることをお勧めします。

6. 大事なポイント料金を確認|支払い方法も

大事なポイント料金を確認|支払い方法も

お弁当のお値段は、料金は店舗によってまちまちですが、おおよそ一食500円前後からあります。

配食サービスの料金一例(税込)

■普通食(550円)
■カロリー調整食(720円)
■低たんぱく食(820円)
■やわらか食(820円)
■ムース食(750円)

支払い方法

(1)お届け時に、都度、現金払い
(2)一ヶ月まとめて現金で支払い
(3)一ヶ月まとめて口座引落し

支払方法は、ほとんどの店舗で、次の3つから選択できます。

どの方法でも、料金が割高になったりしません。なので、一番、負担がなく都合が良い支払方法を選択してください。

7. 味だけじゃない!試食で確認したいポイントは?

味だけじゃない!試食で確認したいポイントは?

「ご試食」コースを上手に利用しましょう。

ほとんどの店舗では、無料試食を用意しています。まずは、近くにどんな店舗があるのか?を調べてみましょう。

>> 高齢者向け配食サービス店舗検索サイト『配食の窓口』で探してみる

その後、お問い合わせボタンから、必要事項を記入して、送信いただくか、または直接、電話・ファックスなどで、お問い合わせください。

試食をする際に一番大事なのは、やはり『味』ですが、そのほかにも

試食を頼んだ時に見ておきたいポイントは?

(1)試食を頼んだ際の店舗の電話対応
(2)配達員の態度や雰囲気
(3)味付け・ボリュームなど

も、大切な要素です。

こちらもひとつずつ見ていきましょう。

(1)試食を頼んだ際の店舗の電話対応

試食をお願いした時に、どんな電話対応したかで、どんな雰囲気のお店かがわかります。

この先、デイサービスを利用するので、急にお弁当をキャンセルしないといけなくなったり、店舗に迷惑をかけてしまう場合もあります。

気持ちよく対応してもらえるか?は意外と大事なポイントです。

(2)配達員の態度や雰囲気

食事の味ばかりに、意識が行ってしまいそうですが、こちらも重要なポイントです。

なぜなら、毎日の食事を預けるわけですから、気持ちよくお付き合いできる店舗の方が安心だから、です。

あまり無茶なお願いをするのは、いけませんが、たとえば、玄関ではなく、枕元まで、気持ちよく持ってきてくれるか?など、配達員の態度や清潔感は、とても大切な要素です。きちんとした店舗を選びましょう。

細かい部分にもサービスが行き届いているか?などを試食を頼んだ機会に、忘れずにチェックしてください。

(3)味付け・ボリュームなど

これは食べてみないとわかりませんが、人の食事にはそれぞれ好みがあります。

どの店舗もご夫婦合わせて2食は、無料試食ができます。

その時は美味しいと感じても、すぐに飽きてしまうお弁当もあるので、もしそうなったら、どんどん変えてみて、しっくりくる配食サービス店舗を選ぶのが良いと思います。

高齢者向けの配食サービス店舗を選ぶ7つのポイント・まとめ

配食サービス店舗を選ぶ7つのポイント・まとめ

高齢者向け配食サービスの店舗の選び方についてまとめると

配食サービスとは

●毎日・毎食届けてくれる
●配達時の見守りサービスなどがある

宅配弁当とは

●○○食セット販売などまとめて届く
●冷凍のお弁当

高齢者配食サービス店舗を選ぶ7つのポイント

1. 食べる人の健康状態にあった食事を考えて選ぶ
2. 持病がある方は病院の先生の指示に従う
3. お食事をする方の噛む力や飲み込む力は?(嚥下食の対応は?)
4. ご利用回数は?
5. 見守りサービスは必要か?
6. 大事なポイント料金を確認|支払い方法も
7. 味だけじゃない!試食で確認したいポイントは?

でした。

最後まで読んでいただいてありがとうございます!

高齢者向け配食サービス店舗検索サイト『配食の窓口』