最近ではダイエットや健康促進、美容、アンチエイジングなどの情報が、いろいろな場所で手に入れられるようになりました。少し知りたいことがあれば、パソコンやスマートフォンさえ操作すればすぐに答えを見つけられます。ただ、役立つ情報があったとしても、実際に試してみると思うような成果を期待できないケースも少なくありません。
健康のために役立つと思っていても、実は不健康な生活を引き起こしているケースが多いもの。そこで今回は、「健康的だと思われがちだけれど、実際にはそうだと断言できないもの」についてお話しします。現在取り組んでいるダイエットや健康促進、美容、アンチエイジングなどに、ぜひ役立ててみてくださいね。
1.「和食は健康に良い」は、メニューによる?
まず、「健康に良さそうだけれど、そうでないもの」について、大まかに誤解されがちなポイントを挙げていきます。きちんと取り組んでいれば確かに健康にさまざまなメリットをもたらすのですが、誤解したまま続けてしまうとデメリットが多くなるポイントです。
例えば、健康的な食事を始めたくなり、和食に注目したとしましょう。和食は全体的なカロリーがほかの料理と比べて低く、野菜とたんぱく質、脂質、炭水化物のバランスが良いため、一見健康的な食事に見えます。しかし、「ただ健康的なイメージがあるから和食」と考えていると、不健康な食事になってしまうことがあります。
(1)塩分のとりすぎに注意
味噌汁や漬物、煮物、蕎麦やうどんなどの和食メニューは、どうしても塩分が高くなるものです。つまり、これらのメニューをとりすぎることで塩分のとりすぎになれば、帰って健康を害してしまいます。「和食だからヘルシーなはず」と思い、塩分をとりすぎ、将来的な健康を失うのは理想的なことではありません。
しかし、味噌汁や漬物は発酵食品として分類され、最近では腸内環境を整える意味でも注目度が高まっています。蕎麦も低カロリーで血糖値を上げにくい食品であるため、確かに健康的な食品ではあります。塩分のとりすぎに気をつけながら、薄味を意識して食べていれば、十分に健康的な食事になってくれます。
(2)炭水化物のとりすぎにも注意
「和食は健康的だから、その分ご飯をたくさん食べても問題ない」と思い、炭水化物をとりすぎてしまう方は実際に多いです。和食レストランで食事をしていても、ダイエット中の方なら驚いてしまうほどのご飯が出てくるほどです。
糖質のとりすぎはそのまま肥満につながり、肥満は生活習慣病を引き起こします。最初から最後まで健康的な食事を続けるためにも、塩分はもちろん炭水化物のとり方にも気をつけていくことが大事です。
炭水化物自体も大切な栄養であるため、極端にカットする必要はありませんが、食べ過ぎには注意しましょう。茶碗1杯分、150グラムかそれ以下が理想だと言えます。
2.とり方が大事!健康的な食品との向き合い方
ここからは、「健康的に見えるけれど、とり方によって不健康にもなってしまう」食品についてお話ししていきます。やみくもに摂取すると健康を損なうリスクが高いので、それを避けるためにも、ぜひこれからお話しするポイントを参考にしてください。
(1)たんぱく質は、バランスが大事
「糖質制限をしているから、たんぱく質の摂取を心がけている」「筋肉をつけたいので、たんぱく質をたくさんとりたい」、このようなニーズが高まり、最近ではたんぱく質をよくとる方が増えてきています。低カロリーで豊富なたんぱく質がとれる食品も気軽に買えるようになり、ダイエットや健康に活用している方も多いです。
しかし、たんぱく質は豚肉、鶏肉、牛肉などの動物性たんぱく質だけではなく、植物性たんぱく質とのバランスを考えることも大事です。動物性たんぱく質に頼りすぎるとコレステロールに影響が出て、かえって良くないケースもあります。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質のバランスを半々に調整し、日々の食事を作っていきましょう。大豆や豆腐、納豆など、植物性たんぱく質にも健康的で美味しい食材がたくさんあります。また、大豆製品をしっかりとっているとホルモンバランスの安定にもつながるだけ、女性の方にもおすすめできます。
(2)サプリメントはあくまでも補助として使う
ビタミンやミネラル、亜鉛、オイルなど、最近ではさまざまなサプリメントをとても気軽に買うことができます。普段の食事で足りない分を手軽に補えるサプリメントは、忙しい現代社会に生きる方や好き嫌いがある方には嬉しい救いとも言えるでしょう。
しかし、サプリメントには大量の栄養が小さなカプセルに入っています。適度に向き合うなら問題はないですが、頼り過ぎると身体に負担をかけてしまうリスクもあります。
身体に必要な栄養をとるには、まずは食品からの摂取が大事です。「あくまでも食事の栄養バランスを整えることを優先し、どうしても足りなければサプリメントで補う」形を大事にしていきましょう。
(3)グルテンフリーは、糖質フリーではない
最近では小麦食品に含まれるグルテンがアレルギーや体調不良を起こすため、日常生活での摂取をできるだけ控える方が多いです。食品業界としてもそのニーズにこたえようとし、小麦グルテンが使われていないパンやパスタ、麺などを販売するようになりました。味自体も小麦食品に負けず劣らず美味しいので、パンやパスタ、麺類を楽しみたい方にとってはとてもありがたい時代の流れが来ているとも思えます。
グルテンフリーの食品は健康的なイメージがありますが、だからと言って糖質が含まれていないわけではありません。食品によっては小麦と変わらないだけの糖質があり、食べ過ぎると肥満の原因にもなりますので、摂取量には気をつけたいところです。
ご自分の目標体重や理想体型、健康に照らし合わせながら、適度な糖質量をとっていきましょう。
以上、「健康そうに見えて、とり方によって結果が変わる食生活と食品」についてお話ししました。きちんと考えたうえで食べていれば問題ありませんが、ただ「健康そうに見えるから」と選んでいると、望まない結果を招くケースがあります。良かれと思ったことで失敗しないよう、上手な向き合い方を学んでいきましょう。