病気からもたらされる症状だけでなく、合併症によるリスクが恐ろしい糖尿病。1型でも2型でも、病気と向き合っていくには医療機関での治療が欠かせませんが、同時に食事管理にも十分に気をつけていかなければなりません。いくら薬物療法で血糖値をコントロールしていても、不健康な食事をしていては、糖尿病の悪化を招いてしまうためです。
しかし、普段の生活や自炊で糖尿病対策の食事を作ることは、意外に難しいもの。気をつけるべきポイントを守りながら、ストレスがたまらないような食生活を意識する必要があります。
そこで今回は、糖尿病と上手に向き合っていくための、食事のポイントについてお話しします。自宅でできるポイントをお伝えしていきますので、ぜひ毎日の食事に取り入れてみてくださいね。
1.糖尿病に向き合うために、食事で気をつけるポイント
糖尿病対策に向けた食事で大切なポイントには、次のようなものがあります。
(1)まずはカロリー計算をしてみましょう
調味料の選び方や調理の仕方など、糖尿病対策の食事では気をつけなければならないポイントがたくさんありますが、まずはカロリー計算を押さえておきましょう。カロリー計算を意識した食事管理はすい臓への負担を減らすことができ、機能を回復させることにもつながります。適切なカロリーを守りつつ、たんぱく質や脂質、ビタミンやミネラルなど、良質な栄養素をとっていくことがとても大切なポイントです。
適切なカロリー量は、年齢が性別、慎重によって変わってきます。インターネットで検索することもできますが、確かなカロリー量を知りたい方は、医師に相談してみましょう。じゃた、医療機関を受診していれば食事療法についての指導も受けることになりますので、それらの手引きも参考にするといいでしょう。
(2)バランスよく食べることが大事
糖尿病対策の食事には、「食べてはいけないものが増える」「食事の楽しみがなくなる」とネガティブなイメージがつきまといがちですが、そのような心配をする必要はありません。糖尿病だからと言って厳しい食事制限が必要になるわけではなく、あくまでも栄養バランスがきちんと整った食事が何よりも優先されるためです。
ジャンクフードのような不健康な食べ物は控えたほうが無難ですが、健康的な食事を続けていれば、自然に身体が求めなくなっていきます。食事療法を厳しいと感じず、健康でストレスのない毎日を過ごすための方法だと考えていれば、身体も心も整っていきます。
適切なカロリーの範囲内で、栄養バランスが整った食事を心がけることは、糖尿病の患者さまだけでなく誰にとっても大切なポイントです。身体が健康的になり、心の余裕が生まれることを楽しみながら、落ち着いて食事療法を続けていきましょう。
2.糖尿病食に役立つ、調理と食べ方のポイント
食べてはいけないものが特にないとは言っても、食事を通じて糖尿病と適切に向き合っていくには、気をつけなければならないポイントもあります。必要な栄養やとりすぎに注意したい食べ物や調味料、調理の仕方には、気を配る必要があります。
(1)食物繊維を十分にとる
野菜や根菜、海藻などに多く含まれる食物繊維には、腸からの炭水化物の吸収を遅らせる働きがあり、血糖値の急上昇を防いでくれます。また、食物繊維が含まれる食べ物は低カロリーのものが多く、満腹効果も高いです。糖尿病食のためにもカロリー管理のためにも、十分に役立ってくれるので、食物繊維を十分にとる生活を心がけましょう。1日に20~25グラムの食物繊維をとることが理想です。
(2)脂肪をとり過ぎないように気をつける
脂肪は私たちにとって大切な栄養素ですが、とり過ぎはカロリー過多の原因になってしまいます。せっかくの食事療法を無駄にしないためにも、脂質のとり過ぎには注意しましょう。
具体的には、脂肪が多くなる肉類で、『煮る』『蒸す』『網で焼く』などの調理法を選ぶと、脂肪のとり過ぎを防げるようになります。最初のうちは味気なく感じるかもしれませんが、慣れていくと素材の味を楽しめるようにもなるので、地道に続けてみましょう。
(3)適切な油を選ぶ
糖尿病対策には、合併症のリスクが高い動脈硬化症を防ぐ必要があります。油を使うときには、不飽和脂肪酸が多く含まれるサラダ油やオリーブオイルを使いましょう。特にオリーブオイルは昔から使われている油で、健康へのメリットも多いので、糖尿病だけでなく健康的な食事を意識したい方にはおすすめです。
(4)塩分の摂取に気をつける
糖尿病対策の食事を意識するなら、塩分の摂取にも十分に気をつけるべきです。醤油や味噌は減塩されているものを選び、薬味を使いながら塩分の摂取を控えましょう。
3.血糖値の上昇を防ぐための食べ方
最後に、糖尿病対策に向けた食事を続けるには、血糖値の上昇を抑えるための食べ方も大切なポイントになります。よく噛んで食べることと規則正しい食事を心がけ、血糖値の上昇を防ぎましょう。
(1)よく噛んで食べる
よく噛まずに早食いをしてしまうと、糖質の吸収が促進され、血糖値の上昇につながってしまいます。それを避けるためにも、よく噛むことを意識し、しっかりと時間をかけて食べましょう。1口につき30回噛むことが理想です。
よく噛んで食べると、内臓の負担が減ると同時に、食事への満足感も高まります。食事療法に対するストレスも軽減できますので、ぜひ毎日の食事で意識してみましょう。
(2)規則正しい食事を心がける
1日3食、バランスが整った食事をとると、良い健康状態でいられます。1回の食事が多すぎると血糖値が上昇してしまうため、3食は食べ過ぎないように気をつけましょう。また、できるだけ間食は避けるほうが無難です。
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