最近では、『腸活』『菌活』という言葉が話題になる機会が多く、腸内環境を整えることがブームになってきています。『第2の脳』とも呼ばれる腸の動きが正しくなれば、痩せやすい体質になったり毎日を健康的に過ごせたりなど、美容にも健康にも嬉しいメリットがたくさんやってきます。
でも、「腸内環境を整えるには、一体何をしたらいいの?」と思われる方も多いかもしれません。毎日ヨーグルトを食べているのに特に効果を感じられなかったり、合わなかったりするケースも多いですよね。
そこで今回は、腸内環境を整える方法や意外に盲点になりやすいポイントについてお話しします。
1.乳酸菌をしっかりととる食事を心がける
腸内環境を整える習慣といえば、よくとりあげられるものが乳酸菌です。ヨーグルトやチーズ、ヤクルト飲料などをすでにとっている方も、多いかもしれません。
乳酸菌が十分に含まれた食品や飲料を普段からとっていると、腸内の『善玉菌』の働きが良くなります。善玉菌の働きが良くなれば、便秘を防げるようになり、食事から得られる栄養をきちんと身体に届けられるようにも。結果、痩せやすく太りにくい体質が整ったり、肌がきれいになったり、心も身体も軽い状態になったりなど、美容面でも健康面でも絶好調な状態で過ごせるようになります。
ただ、乳酸菌が腸内環境に大事だからと言って、「ヨーグルトをはじめとする乳製品だけをとっていればいい」というわけでもありません。
(1)植物性乳酸菌も積極的にとりましょう
乳酸菌には、動物性のものと植物性のものがあります。動物性ではヨーグルトやチーズ、ヤクルト飲料などが、植物性では漬物やキムチ、味噌や醤油、塩麹や醤油麹、甘酒などの発酵食品などがあげられます。
乳酸菌といえば動物性のものがよく知られており、「腸活するならヨーグルトをとればいい」とさえ言われるほどですが、健康的な身体を作ったりダイエットを効率的に進めたりするなら、植物性乳酸菌もしっかりとることが大事です。
その理由は、植物性乳酸菌は動物性乳酸菌よりも生命力が強いためです。特に味噌はヨーグルトに負けないほどの強さを持っているので、こちらも食生活に取り入れていきたいもの。乳製品が苦手な方にもおすすめできる食材です。
(2)自然な即席味噌汁で、手軽に腸活をすることも
味噌汁は美容にも健康にも大いに役立ってくれるメニューですが、作ることが大変なときもあります。お鍋で出汁をとって野菜に熱を通し、味噌を入れて煮立たせるのは、特に一人分を作るときには面倒に感じられるかもしれません。かと言って、やみくもにインスタントの味噌汁に頼り切るのも、かえって健康的ではない感じもありますよね。
それでも、インスタントの味噌汁や味噌玉をあらかじめ用意しなくても、味噌汁を作ることはできます。
お椀に粉状の出汁と味噌、ドライ野菜を入れてお湯を注げば、一人分の味噌汁がすぐに作れます。ドライ野菜はスーパーマーケットなどに売っている味噌汁の具を選べば大丈夫です。粉状の出汁は無添加のものも多く販売されているので、これなら簡単に自然志向の味噌汁ができあがります。
「味噌汁を飲みたいけれど、一人分を作るのは大変」「インスタント食品ではなく、しっかりとした味噌汁を手軽に作りたい」と考えている方は、ぜひお試しくださいね。
(3)調味料はきちんとしたものを選ぶ
植物性乳酸菌を食生活に取り入れる場合、味噌や醤油、漬物やキムチ、塩麹や醤油麹、甘酒などがおすすめです。毎日使う調味料に多いために続けられそうですが、気をつけなければいけないこともあります。
それは、品質が高いものを選ぶこと。添加物や化学調味料が体調に含まれているものを選ぶと、せっかくの調味料でも身体には良くない結果を招いてしまいます。少し値段が張るかもしれませんが、品質が高い調味料を選ぶようにしましょう。
2.満腹具合を考えながら食事をとる
食欲と上手に付き合っていくことも、腸内環境を整えるためにはとても大事です。食事の量ではなく、満腹具合を考えて食事をすることは、ダイエットにも美容にも大切なポイントになります。
(1)満腹ではなく、腹8分目に
お腹が空いていると、どうしても満腹になるまで食べたくなってしまうもの。しかし時間がたつとお腹が重くなったり身体がだるく感じられたりして、後悔することも多いですよね。もちろん、満腹になるまで食べることはダイエットにとっても良くありません。
満腹ではなく腹8分目を心がけることで、そのような悩みは一気になくなります。満腹感が出る前に食事をやめてみましょう。いつも満腹するまで食べていた場合には物足りなく感じられるかもしれませんが、慣れてくると少し満腹感がない状態が快適に思えてきます。余分なカロリーカットにつながり、また内臓に負担をかけすぎることもなくなるので、食べ過ぎてくるしてしまう方はぜひ試してみてください。
3.腸活するなら一番避けたいものは、ストレス
「ヨーグルトを食べても便秘が解消されない」「何を試しても腸内環境が良くならず、体調も悪い」という悩みも時々出てきます。そのような悩みがある方は、ストレスがたまっていないかを確かめてみましょう。
腸にとって最大の敵はストレスです。腸はストレスからの影響を強く受ける場所で、ストレスがあるとどんなに身体に良いものを食べても効果を感じられなくなります。そのため、腸にストレスをかけるような生活をしていないかを、まず見直す必要があります。一つずつ、少しずつでかまわないので、ストレスになるような生活習慣や食生活、考え方などを変えていきましょう。
(1)ストレスを感じていることに気づくだけで、楽になれる
ストレスを感じていると、「何とかしてリラックスしなければ」と思ってしまう方も多いですが、ストレス状態から抜け出すためにそれほどの焦りは必要ありません。まずは「今自分は、ストレスにさらされている」と気づくだけで、半分以上のストレスが軽減されます。
半分ほどストレスから楽になれたら、深呼吸やストレッチ、好きなことに時間を費やすなど、ストレスをなくす行動を始めていきましょう。
腸内環境を整えると、美容面でも健康面でも良い変化が期待できるようになり、生活も好転します。ぜひ今回のポイントを参考に、腸のケアを始めてみてくださいね。