東京都台東区上野オフィスにて
日本配食サービス協会 吉田です。
前回は、
- 買い物に行かれない
- 食事を作れない(もしくは大変)
- きちんと3食作るのが難しい
- 栄養バランスを保つのが難しい
といった問題を抱えていらっしゃる高齢者の方に、
毎日の食事をお弁当にして
自宅までお届けに上がるサービスを提供するのが、
高齢者向け配食サービスですと、お話ししました。
今回は『高齢者向け配食サービス』について、
もう少し踏み込んでいきましょう。
お弁当を自宅まで届ける
お弁当を届けるのは、昼食と夕食の2食分、です。
もちろん、お昼だけでもいいし、夕飯だけでも構いません。
当たり前ですけどお昼と夜の2食分、
注文してくれる人もたくさんいます。
業者さんのなかには朝食を届けるという会社さんも
いらっしゃるみたいですが、
まだ、主流にはなっていないようです。
(ちなみにメニューはパンとかになるみたいです)
でも「お弁当を届ける」というだけなら、
その辺りにあるお弁当屋さんが、
出前を持っていくのと変わりないと思いませんか?
普通のお弁当屋さんとの違いは?
じつは『高齢者配食サービス』のお弁当屋さんは、
次のような点が、普通のお弁当屋さんと違います。
(1)一週間に一度、一食からでもお届け可能
(2)メニューが日替わり。季節ごとに数百種類ある。
(3)高齢者向けのカロリーと栄養バランスの計算ができている。
(4)塩分を少なめにして、ダシを利かせて、健康面に配慮されている。
(5)噛む力、飲み込む力が弱い人に合わせた特別メニューがある。
(6)基本は手渡し。ときには枕元まで届けることもある。
(7)注文は、食べる本人ではなく、お子さんやケアマネージャーさんからが多い。
(8)腎臓病や糖尿病の方向けの治療食もある。
(9)お届け時に、様子を観察する見守りサービスがある。
(10)いろんな意味で高齢者福祉活動の一端を担っている
通常のお弁当屋さんをざっと挙げるだけでも、こういった違いがあります。
このなかで特に大きな違いは、2つ。
それは、
お弁当を配達してくれることと
高齢者に合わせたメニューが充実していること
です。
配達について
試しに、あなたが普通のお弁当屋さんに
出前を頼んだとしたらどうなるでしょうか?
たぶん持ってきてもらえません。
毎日、しかも何食かまとめてお願いしても、
なかなか配達してもらえないでしょう。
それはなぜか?というと、
ひとつ500円前後のお弁当では、
食材費だけでかなりの原価がかかります。
なので、配達するコストを負担することができないのです。
では、どうして高齢者向け配食サービスでは、それができるのか?
それは、、、
同じようにお弁当を利用してくれる高齢者の方が、
エリア内にたくさんいてくれるためです。
なので、ひとつの店舗で、
決まったルートを組むことができるため、効率的に配達できるのです。
配達時間も短縮できますし、
そのことで配達のコストを吸収しているのです。
けっして配達用にお弁当の原価を必要以上に安くしたり、
配達料金を上乗せしている、というわけではありません。
そして、お弁当をお届けするときには、
基本、手渡しということになっています。
この辺りについて、また次回にしましょう。